2020/02/17

香港人事管理・ここがポイント(採用編)「“内定通知書”を出して決める!」

 

ポイント① 採用編

その7. 「“内定通知書”を出して決める!」

 

☆P商事(香港)営業所の山田部長の営業アシスタント採用活動もいよいよ佳境。二次面接も完了して、やっと採用対象者を絞り込んだ山田部長です。しかし、のんびりしてはいられません。採用内定をどうまとめ、入社までこぎ着けるか・・・と、今日もポイントさんの話に熱心に聞き入っています。

 

山田部長 ポイントさん!今日の二次面接でついに決めたよ!
ポイントさん そうですか!どなたを採用されるのですか?
山田部長 呉さんと陳さんを二次面接に残し、最終的に呉さんに決めました!一次面接までは、こちらも慣れなくてどうなることかと思ったけど、さすがポイントさんのご指導のおかげ。二次面接では、リラックスしたムードで話し合うことができました。
ポイントさん それは良かった。
山田部長 そして、具体的な仕事について、特に組織内や対外的な役回りについて担当してもらうことを直属のスーパーバイザーから説明してもらい、本人も良く理解してもらった上で、呉さんにきてもらうことにしました。
ポイントさん すばらしい!
山田部長 それで早速呉さんには、電話で採用を伝えておきました。後は“果報は寝て待て”ですよね。現職の辞職通知には1ヶ月かかるでしょ。
ポイントさん あの、山田部長、採用通知は、口頭だけでお済みですか?書面としては、出されないのでしょうか?
山田部長 ああ、さっき、呉さんからも聞かれました。でも、書面だなんて要りませんよ。採用すると決めた僕の言葉に二言はありません!
ポイントさん はい、それは理解させていただいています。山田部長は、言い出したら聞かない性格と評判ですから。
山田部長 あの、ポイントさん、それはちょっとニュアンスがちがいますが・・それはともかく、電話ではまずい?
ポイントさん 口頭でのお知らせでは、呉さんは現在の会社に辞表を出しにくくはありませんか?
山田部長 そう?!
ポイントさん 採用通知書を採用先からもらえない状態のまま“辞職願”を今の会社に提出する香港人は少ないですから。
山田部長 ええっ?!ひょっとしてそれは“オファーレター”のこと?呉さんからも電話で聞かれたけど?
ポイントさん はい。確実に1ヶ月で入社してもらいたいのですよね?
山田部長 もちろん!
ポイントさん それでは、採用通知書をまとめて差し上げましょう。
山田部長 内定通知っていえば、採用する・・・でいいのかなぁ。
ポイントさん それではちょっとシンプルすぎるようですね。なるべく具体的に採用条件をまとめていただきたいのです。
山田部長 どんな項目をまとめればいいのかなぁ?
ポイントさん ☆P商事にも『雇用契約書』がありますね。そのダイジェスト版を作成するとお考えください。項目としては、①氏名②役職名③配属④初任給⑤入社予定日⑥試用期間⑦試用期間中の辞職/解雇の通知期間⑧試用期間終了後の基本給見直し有無⑨ダブルペイやボーナスその他手当て支給 ⑩加入する保険の内容等々、一通りを書きまとめます。
山田部長 はぁ・・・超現実的。入社前なのに解雇や辞職、働く前から年休にボーナスかぁ・・・
ポイントさん このような通知書や英文レターは“ブラック&ホワイト”が基本。なるべくグレー部分を作らないように気をつけてください。
山田部長 そうか、それじゃ早速準備しないとね。せっかくここまで漕ぎ着けてこれたのだから。採用までの道のりは~、長くて険しい道がある♪ってね、そうだポイントさん、久しぶりにカラオケでもどう?
ポイントさん 山田部長、この前みたいに、飲んで、飲んで飲まれて飲んで♪だったら、いつまでたってもこの「通知書」書けませんけど・・・

 

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