2020/02/13

香港人事管理・ここがポイント(採用編)「面接は“話す”より“聞く”でお願いします!」

 

ポイント① 採用編

その5. 「面接は“話す”より“聞く”でお願いします!」

 

☆P商事(香港)営業所の山田部長は、営業アシスタントの欠員補充のため履歴書を熟読し、明日はいよいよ面接に臨みます。でも、なんだか山田部長が考えている採用面接とポイントさんからのアドバイスには随分違いがあるようです。

 

山田部長 真剣に履歴書も読んだし、一応プレゼンの用意もしたし、これで明日の面接はバッチリ!!
ポイントさん なんだか力が入っていますね!でも、プレゼンの用意っていうのは何ですか?
山田部長 我々の会社の企業理念、企業文化を知ってもらい、帰属意識を持って長く働いてもらわなくっちゃね。
ポイントさん 明日は面接でしたね?
山田部長 そうそう、採用面接。思い出すなあ、すっごく緊張したもんなあ。部長クラスの面々が、ずらっと並んでて。
ポイントさん 山田部長にとっては、思い出深い面接であったのですね。でも、今回の面接は中途採用者ばかりですから、皆、☆P商事の会社情報は、ホームページで勉強してくるはずです。
山田部長 確かに。僕もプレゼン資料は、ホームページを加工して作っているだけだし。
ポイントさん 会社のことをご説明いただくとすると、会社の良い面をアピールしていただきたいです。例えば、社風、職場環境、経験できる職務内容、身につくスキル、そして福利厚生など人材がプラスと思えるものが説明できればいいですね。
山田部長 ふむ。
ポイントさん また、面接官としての対応には、気をつけてくださいね。
山田部長 えっ?面接官の僕の対応が問題?
ポイントさん 面接官の対応は、会社の顔となりますからね。笑顔や視線やボディーランゲージも大切なんです。相手を緊張させず、穏やかな気持ちで面接に臨んでください。こちらもうなずきながら話を聞いてあげてください。
山田部長 はあ・・・
ポイントさん 面接官である山田部長のイメージが、☆P商事のイメージと一体になりますから責任重大ですよ。
山田部長 なんだか変だなあ。好印象を残さないといけないのは、候補者の方じゃないの?面接官はあくまで“厳粛”な態度で臨むのかと思ってたんだけど。
ポイントさん 候補者も企業も真摯な態度で面接に臨むことは必要ですが、なるべくリラックスできる雰囲気を作り出していただくと、聞きたい事が聞ける面接ができます。ですから、厳格さばかりが目立つ面接は得策ではありません。圧迫面接は、人材を無意味に緊張させるだけでなく、会社の印象に係わってきます。また、聞きたい話の半分も聞けませんね。
山田部長 じゃあ、この普段の僕でいいってことなのかな?!
ポイントさん テレビのインタビュー番組の司会者を思い出してみてください。ちょっと前に乗り出した姿勢で相手への興味を表現します。うなずきやアクションで反応しながら、熱心に話を“聞く”。履歴書を読んで下調べもしてくれているようだし、すでに具体的に質問も絞ってある・・・
山田部長 ああ、△△△の部屋。僕も履歴書を読んで考えたんだ。この人には、顧客筋について、次の彼には取り扱いの品の種類、この人には、特に伝票の処理方法を聞きたいと思っている。
ポイントさん そうそう、その調子です。でも、突っ込んで聞いてもいいのは、仕事の話に限りますよ。年齢や婚姻状態、健康状態など、プライベートな質問は避けてくださいね。
山田部長 …ああ、やっぱり気が重くなってきた。
ポイントさん はいはい、明日の進行内容と注意事項は、ここにちゃんとメモっておきましたよ!
山田部長 さすが、ポイントさん、かゆいところに手が届く!
ポイントさん お土産屋さんの孫の手っていうことですか?!

 

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